ツルと人間の共生

釧路市タンチョウ鶴愛護会 副会長 大山 昇

私が阿寒中学校に勤務していたのは、今から57年前の昭和37年から同41年までの5年間で、その間ツルクラブを担当したのは後半の2年間でした。

ツルの一斉調査は毎年12月5日で、羽数も200羽そこそこでした。それが現在、行政をはじめとして関係機関の方々その他多くの方々のご支援ご協力のお陰で2000羽に近づこうとしております。本当にありがとうございました。心から御礼申し上げます。

これからの課題は、ツルと人間がいかに共生していけるかにあると思います。

場所は阿寒の西高台。そこに一軒の酪農家があります。そこに用事があって訪問することになりました。車でゆっくり敷地に近づこうとした時です。急にD型ハウスからツルが飛び出してきて威嚇するではありませんか。この行動は自分の縄張りに他のツルが入ってきた時と同じ行動です。何回か通っているうちにツルの行動が理解できるようになりました。

その酪農家の方々は、ツルを家族のように、愛情を持って何十年も付き合っているからです。このような関係は一朝一夕に出来ることではありません。